草木の唄

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ABILITYでのコントロール・サーフェス設定について

2021年2月15日 by Nakaoh Morohoshi コメントを書く

コントロール・サーフェスってご存じでしょうか? ABILITY内の環境設定にも「コントロールサーフェス」メニューがありますが……一般的にはフィジカル・コントローラー(フィジコン)と呼ばれるのでしょうか。

要するに、ソフトの画面上に表示されているボタンやノブ、フェーダーではなく、実際に物理的に存在するボタンやノブ、フェーダーで操作するアイテムですね。

この記事では、ABILITYでの一般的コントローラーの設定方法について説明します。

コントロール・サーフェスの設定は”デバイス設定”内の”コントロールサーフェス”から

メニューの”設定”>”デバイス設定”を選択

“コントロールサーフェス”メニューを開くと次の画面になります。

“コントロールサーフェスを使用する”にチェックが入り、”MackieControl”モードになっている

コントロール・サーフェスを利用するには”コントロールサーフェスを使用する”にチェックを入れます。KORGの売れ筋コントローラーなどは既にプリセットがありますのでプルダウンメニューから製品名を選択することになりますが、多くの製品はプリセットがありません。基本的にMackie Control準拠の製品か同じくMackieのHUIで動かすことになりますが、HUIはProtoolsで使用するのが主なようですので、ここではMackieControlモードを選びます。対応製品は多いですが、ときおりDAW用にメーカー側がモードを作る代わりにMackie Controlモードがない製品があったりしますので、確認した上で購入するのが良いと思います。(①)

②は使いたいコントロール・サーフェスを選んでください。PCに接続していれば選択肢に出てくると思います。

KeyLab MK2 61は MIDIIN/MIDIOUTともにふたつめのポートが選ばれている

MIDIキーボードなどに操作子が存在する製品は、MIDI IN 2などとして鍵盤部分とコントローラー部分のポートが一般的に分かれていると思いますので、コントローラーのほうのポートを割り当ててください。おそらくメインのポートは鍵盤部分に割り当てられていることが多いと思います。(③)

“MackieControl”を選んでいますので、使用するコントロール・サーフェスに複数のモードがある場合はMackie Controlが使えるようにしてくださいね。

MIDI INにはコントロール・サーフェスのポートが割り振られていない

MIDI INの設定にコントロール・サーフェスが割り当てられていると、楽器の音が鳴ってしまったりします。ここには割り当てないようにしましょう。

以上で完了!

これでABILITYでのコントロール・サーフェス設定が終わりました。コントローラーによって可能なことは異なりますが、たいがいの製品に存在するトランスポートボタンだけでもだいぶ効率が上がります。

ぜひ、楽しんで!

インターネット社のDAW、ABILITYが3.0にメジャーアップデート

2019年8月25日 by Nakaoh Morohoshi コメントを書く

先月(2019年7月)18日、インターネット社のDAWソフト、ABILITYがバージョン3にメジャーアップデートしました。

見た目が大きく変化。現代的で使いやすいUIに。

MIDI打ち込み機能については完成されたスコアエディタや数値エディタに魅了されて選ぶ方が多いようですが、今回ピアノロールエディタについてもかなり使いやすくなっており、見慣れた楽譜で打ち込んだのちにピアノロールエディタに移行してソフトシンセの鳴り方を微調整していくこともやりやすくなっています。

また、今回はかなり手間がかかっていてGUIも大幅に作り替えられています。旧来的な旧バージョンまでのGUIは受け容れられない人の声も多く出ていましたが、今回のバージョンアップでアイコンは旧バージョンユーザーが迷わない程度に現代の潮流に合わせた見た目になり、私が長く要望していた背景画面の明るさも暗い見た目になって目の疲労が軽減されるものと思います。

また使っていて思ったのですが、流行のワンウインドウ・レイアウトを選べるようになったことで譜面表示の画面の狭さなどは気になるものの、開く位置を調整したり、閉じ忘れたミキサー画面を見失ったりしなくなった点は便利でした。

付属プラグインが大幅アップデート

これまでのSSW・ABILITY最上位版にはマルチ音源としてVSCとSoundCanvasの他にNative Instruments社のKomplete Elements(日本未発売)が付属していましたが、今回なんと容量30GB超、通常価格18000円程度のSampleTank 4 SEが付属しています。

ギターやベースを入れる人には欠かせないアンプ・シミュレーターもNIの無償版Guiter RigからIK MultimediaのAmpliTubeのMetalが付属することになり、音質がアップしました。Metalということですが、いろいろなジャンルに使えると思いますよ。

付属音源のIK Multimedia SampleTank 4 SEは各種アップグレード/クロスグレードに対応

SampleTank 4 SEはそれだけでもさまざまな曲作りに対応できる音色を持っていますが、なにしろ各種音色のリアルさがあるもので、マルチ音源の容量にしては音色数は少ない方になると思います。

しかし、このABILITY付属版SampleTankは製品版と同様に同社ソフトウェアのアップグレードやクロスグレードに対応しているそうです。ですからSE版ではなく真ん中のグレードの無印版にアップグレードすれば、安価に数量、クオリティともに必要充分な音色数が揃えられるのです。

また、先に書きましたがクロスグレードに対応ということで、同社のプラグインバンドルであるT-Racksもお得に手に入れられます。

今回いちばん書きたかったのはここで、ABILITY 3.0 Proはモデリング系のプラグインがほぼ収録されていないのですが、IK Multimedia社は各種モデリングに長けたディベロッパーであり、どうしてもデジタル臭い無味乾燥の音になりがちなデジタルオーディオに良い音の変化を与えてくれるアナログ回路のシミュレート・プラグインを数多くラインナップしています。

このABILITYに不足している要素を安価に補填できるシステムはいままでなかったことで、いままでABILITYの導入を迷っていたような方の背中を押す、ひとつの大きなメリットではないかと思います。

FreeでDTM!(2018年度末版)

2019年1月16日 by Nakaoh Morohoshi コメントを書く

私がDTMを始めた頃はプラグインソフトウェアが現実的に動くようになってきた段階で、まだ箱型のサンプル音源を利用した音楽制作が広く行われており、それはプロと隔絶されていたと言っても過言ではない世界でした。私が本格的に手をつけだしたのもVocaloid2 初音ミクが発売された年の初冬で、DTMが冷え込んでいた時代でした。揃え始めた機材もCubaseが11万円程度、オーケストラ音源は一番廉価なGPOが3万弱ほどだったと思います。コミュニティではQLSOかVienna Special Editionかというテーマで賑わった頃であり、海外でのセール購入を狙って10万円ほどでした。アルバイトができればなんとか、という具合であり、学生が楽しむのはまだまだ困難でした。
時は下って現在ではVocaloidの隆盛も多分に寄与し、DTM人口が増えたことでソフトウェアは大変安価になってきました。それに加え昔では考えられないようなフリーウェアが現在では簡単に手に入ります。誤解を恐れずに言えば、PCさえあればお金をかけなくてもプロ水準の曲が作れるようになったのです。
才能の開花が早くなって若い世代が話題となるのも、きっとこのような補助あってのことと思います。興味を持ってこの記事にたどり着くほどの方なら、ぜひ、始めてみてはいかがかと思います。

フリーウェアは世に大量に出回っており、音楽関連のものもその人口増加から数多あります。その中で特に有益なもの、見てまわると良いサイト等を紹介します。

DAW :
Cakewalk by BandLab(旧SONAR Platinum)
以前はRoland、のちにTASCAMと日本では音楽機材業界を引っ張ってきたメーカーが代理店をしていたDAWソフトです。 TASCAM時代にソフトウェア開発の終了がアナウンスされましたが、音楽関連事業を進める新興企業BandLabが買収することによって存続が決定しました。現在、アカウントを作れば誰でも利用可能なソフトウェアとして配布されていますが、機能的には旧SONARの最上位版Platinamと同等のようです。つまり完全版であり、現在DTMに必要だと思われる大半のことがサポートされていますので、DTMを始めてみたい、これから長く付き合っていきたい、でもお金はないし順番に揃えていきたい、という方に最適だと思います。プラグインは少なめですので、必要に応じて探してくる必要はありそうです。(VST対応、複数台PC導入可、Windows OS用)

Studio One Prime(PreSonusの有償DAWソフト機能限定Free版)
後発のDAWであり、機能追加がなされることでどうなって行くか楽しみなソフトではありますが、上記のCakewalkと比べるとできないことが多いため紹介には悩みました。ただ、後発であるため大変操作系統がこなれており、挫折の少ないDAWソフトであるため、その音の良さも勘案して紹介しておきます。いちばん発展性の犠牲になっているのがVST等のプラグイン規格に対応していないところですが、かなりインテリジェントな設計でそれなりに日本でのユーザーも増えているため、はじめての方がネットだけで使い方を調べて行っても使いこなせると思います。プラグイン規格に対応していませんのでオーディオ素材、MIDI素材以外のソフトを追加して利用するようなことはできず、基本的に付属しているもので作っていくことになります。(複数台PC導入可、Windows・Mac OS用)

プラグイン :
PluginBoutique(各種音楽プラグイン販売サイト)
基本的に販売店であり、DTM界隈では大々的なセールをするサイトのひとつとして大変メジャーです。しかしながら、ページに飛んでいただければ分かる通り、「Free」のタブがトップにあり、このFreeタブから無償ソフトがたくさん手に入ります。性質上サンプルを必要とする生楽器音源は少なめですので、そこは後述のプラグインを利用してはいかがでしょうか。
シンセサイザー音源はたくさんありますので色々試せますね。たくさんあって困っちゃう、という方に一応。TAL-NoiseMakerはシンセサイザーの基本的な機能で構成されていますのでシンセの基本を身につけるには良さそうです。私はアナログライクなものが好きですので、推すとしたらdiscoDSPのOB-Xdですね。記事を書いたこともありますが、トム・オーバーハイムさんの有名なハードシンセをもとに作ってあります。

IK Multimedia(DTM向けハードウェア&ソフトウェア・メーカー)
音源ソフト(基本的にサンプラー)のSampleTank、ギターアンプシミュレーターAmpliTube、各種エフェクターソフトT-Rucksの開発元として有名でしたが、AppleのiOS端末向け音楽ハードウェアが好評だったからか最近はDTM用ハードの開発も盛んに行っています。ハードはI/O一体型のMIDIキーボードや大変評判の良い小型モニターなどを比較的安価に展開しておりその点でもこの記事をお読みの方には有用なメーカーかと思いますが、完全に無料のものとして上記3種のソフトウェアの基本的な機能が提供されています。また、ハード販売と絡めたソフトウェアの割引orプレゼントキャンペーンもしばしば行われますので、まずはアカウントを作ってみてはいかがでしょうか。

Native Instruments(DTM向けハードウェア&ソフトウェア・メーカー)
録音した音を取り込んで鳴らすサンプラーのうち、最も普及しているKontaktのメーカーです。自社のサンプルをフリーでいくらか公開しており、また、他社もこのサンプラー用のサンプル音源を多く出しています。フリー版のKontakt Playerでダウンロードしてきたフリーのサンプルを利用できる場合があります。また、さまざまなフリーのシンセサイザーが同社のReaktorをプラットフォームとして開発されており、これもフリー版のReaktor Playerで利用できるものがあるでしょう。上述のIK Multimedia社のAmpliTubeと競合するGuitar RigもPlayer版があります。

Synth1(長く開発が続けられてきた、日本で最も有名なソフトシンセ)
バーチャル・アナログシンセです。つまりアナログ時代に作られてきた減算シンセをコンピューター上で再現しているソフトです。今ではかなりありふれたものですが、Clavia社のNordLeadで一般的になって、こちらもNordLead2をもとに開発されたそうです。このソフトの良いところは、国産で長らく存在しているため日本語のサイトに音色プリセットが大量に存在していることです。シンセサイザーで作れる音色だけれどシンセプログラミングに疎いという方でも、このシンセがあれば検索だけで手間と知識の双方をかけずに無償でシンセの様々な音が手に入ります。

Dexed(FMシンセサイザー)
YAMAHAが商用開発し、それまでのシンセサイザーの概念を色々覆して広く普及したことで日本ではかなり有名な(初音ミクのデザインコンセプト等)DX7というハードシンセがありますが、その音色パッチがそのまま読み込めるフリーのFMシンセ音源です。DX7の音色データはsysEXファイルと呼ばれ.syxの拡張子がついています。上記のSynth1と同様の理由ですが、80年台より広く普及し多くの音色プリセットが出回っていますので、このソフトはFM音源方式ということもあり自分でプログラムするにはなおのこと困難が伴いますが、インターネットでDX7用sysEXファイル配布サイトを探してダウンロードしてくれば、簡単に音色が揃います。

その他お役立ちソフト :
ペンちゃんの不思議なけんばん2015
(ソフトウェア・キーボード)
ペンちゃんさん開発のソフトウェア鍵盤です。ソフト単体でWindows内蔵音源を鳴らすことも出来ますし、サウンドフォント等を集めてきて鳴らすことも出来ますが、ここではDAWというかCakewalkのMIDI鍵盤としてPCのキーボードを利用する目的で使います。Studio Oneには標準でPCキーボードをMIDI鍵盤として使う機能が実装されているのです。キーをカスタマイズできますので、覚えたショートカットと干渉しないようにしたり、和音を鳴らしたり出来ます。MIDI鍵盤を持っていれば必要の無いものですが、ここはフリーではじめることが前提であるため記載します。

loopMIDI
Tobias Erichsenさんが開発した仮想MIDIポートソフトです。世の中にはMIDIインターフェースやMIDIケーブルがありますが、PC内部にそれらがあるような者です。上記のソフトウェア・キーボードの出力をこのloopMIDIに繋ぎ、loopMIDIの出力をDAW側で受ければPCキーボードで音を入力したり、鳴らしたり出来るようになります。このソフトを利用してStudio One PrimeやMIDIシーケンサーとして有名なDominoでVSTiを利用することも一応出来ます。

まず、loopMIDIを起動。右下の+ボタンでMIDIポートを作成。
次にペンちゃんの不思議なけんばん2015を起動。MIDIデバイスをloopMIDI Portにする。
Cakewalkを起動し、MIDIのデバイス選択でloopMIDI Portの入力を有効にする。
MIDIトラック作成時にすべての入力をオンにするか、loopMIDI Portの入力をオンにする。
ペンちゃんの不思議なけんばん2015の監視はオンにする。監視というとちょっと怖いですが、ウインドウが非アクティブの状態でもこの監視をオンにしておくと、入力が有効化されます。
設定されたPCキーボードの文字をタイプするとインストゥルメントが発音します。ここではCをタイプしC3の音が鳴っています。

知識、Tips&セール情報等お役立ちサイト :
藤本健の”DTMステーション”
日本のコンピューターミュージック界隈では長らく記事を書いていらした藤本健さんのサイトです。初心者向けの情報や新製品等の実験記事、DTM界のムーヴメントなどを記事にしています。オーディオインタフェース選びなどには特に役立ちそうです。

Computer Music Japan
DTMerの有名人のひとり、ゆにばすさんのサイトです。新製品とセール情報がメインですが、侮ってはいけません。なにせ、DTM界隈ほどセールが多く、セール時の値崩れの大きい分野もそうそう無いですから。プラグインはセール時に買うのが普通の世界だそうですので……。無償配布の情報も多いですから、チェックして損はありません。

Sleepfreaks Media Site
音楽に関するオンライン・レッスンを行っている企業さんですが、なんと初歩的なレッスンを無料でどんどん公開してくださっています。ソフトの使い方などはなかなか聞きづらいですから助かりますね。各種Tipsなどを参考に、深い内容を知りたいと思ったらレッスンを受けてみるのも良いかも知れません。お金と引き換えに上達時間を短縮して利益に繋げられるかも知れませんし。

DTMに必要な機材や基本的な用語の記事はネット上に溢れておりますので、ここではご存じのものとして情報量が過多にならない程度に記述しました。少しずつ揃えていけばいい、いきなり大金が必要でないというのはスタートの負担を軽くしてくれるのではないでしょうか。あとはソフトウェアは海外サイトで購入する方が安い場合も多く、国内では行われないセールもあるため、クレジットカード等を登録して決済を仲介してくれるPayPalに登録しておくくらいでしょうか。
ぜひ、多くの方がDTM、ひいては音楽を楽しんでいただければと思います。

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Nakaoh Morohoshi

Nakaoh Morohoshi

1986年、静岡市生まれの日曜作家・作曲家。主に文芸に関してとDTMについてつぶやいてます。

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